防毒マスクの購入 [購入]
3Dプリンタの出力物の色は使用したフィラメントの色になりますが、配色などをアレンジしてみたい場合、複数色のフィラメントを準備するのは大変ですし、市販フィラメントの色はあまり種類がありません。
ABS樹脂でのアセトン処理のように出力後に後加工することで付加価値を付けることができるので、手持ちのフィラメントを増やすよりも塗装環境を整備したいと思います。
光造形式のプリンタを使用したことである程度手間がかかるのが苦にならなくなってきたことも背中を後押ししたかもしれませんw
以前はラジコン(主に空もの)をやっていたので缶スプレーの塗料の備品はある程度ありますが、エアブラシ環境を準備したいと考えています(沼にならない範囲内でw)。
本日、防毒マスクが届いたのでブログに書いておきます。
購入した防毒マスクは重松製作所のGM77-Sです。
防毒マスクの中では安価な部類のものではありますが、接顔部分は伸縮性があり(スチレン系エラストマー)、顔に密着します。
また、内部に吸気弁と排気弁がついていて吸気と排気で違うルートを通るようになっています。
頭への固定紐の構造や吸収缶の取付方法なども非常に参考になります。
amazonのユーザーレビューには接顔部分の匂いが気になるというような書き込みがありましたが少し匂いはしますが気になるほどではありませんでした(個人差があると思います)。
吸収缶は別売になっていて有機ガス用はCA-705/OVで更に防塵機能が付加されたCA-705S/OVがあります(他にも亜硫酸ガス用やアンモニア用等多彩な吸収缶が用意されている)。
本体のサイズはS、M、M/E、M/EE、Lの4種類ありますが、購入時にamazonにはSとLしか見当たらなかった(今見たらMが増えていた)こととカスタマーQ&AにSサイズでも不便を感じないと書いてあったのでSサイズにしました。
吸収缶はあまり考えずにCA-705/OVを注文しましたが、その後上記のように防塵機能付きのものがあることを知りました^^;;;
CA-705S/OVは防塵フィルタにラッカー等が付着するので呼吸が息苦しくなってきた場合(またはマスクをしても塗料の匂いがするようになった場合)に吸収缶を交換する必要があるようです(当然、吸気缶の有効時間以上使用した場合も交換が必要)。
最近のコロナ禍でティッシュなどをフィルタにしたマスクを作っているのでCA-705/OVにティッシュのフィルタを取り付けるためのアタッチメントを作ってみました。
これならフィルタ部分は容易に交換できるのでCA-705/OVの方が寧ろ便利に使えるかもしれませんw
★2020/04/29 追記 {
吸収缶についてその後判った情報を追記します。
GM-77の防毒マスクには有機ガス用の吸収缶としてCA-7xx/OVが取り付け可能でxx部分は防毒剤の容量を示しているようです。
重松製作所の製品情報に載っている写真を見るとxxが大きいほど吸収缶が厚くなっています。
amazon情報では下記のようにCA-710/OVの方が2.5倍長持ちするようです(価格は本日時点の数値)。
また、防塵についてはレベルが定義されていて国家検定で合格した製品が販売されています。本記事で書いたフィルタは無いよりまし(フィルタに何を使うかにもよりますが)程度で考えてください。
今はコロナ禍のため、入手し辛くなっていますが、大量生産のために価格が安い通常のマスクをフィルタにすればいいのではないかと考えています。
}
★2020/05/01 追記 {
ティッシュやキッチンペーパーでのフィルター効果に関する情報を見つけたので貼っておきます。複数枚重ねることで有効な効果が得られるようです。
【更新:手作りマスクの作り方】香港の博士が考案「HKマスク」とは?洗い方やフィルターの交換頻度も紹介
スラドにも参考になる記事がありました。
手作りマスク用の素材、フィルター効率が高いのは?
}
CADで設計したフィルタサポーターが下の図です。
3Dプリンタで出力したものが下の写真です。吸収缶にカチっとハマるので柔軟性のあるABSフィラメントで出力しました。
★2020/04/30 追記 {
本サポーターは吸収缶にカチッとハマり強度が必要なのでアセトン処理を行い強度強化しました。
アセトン処理は下の写真のように百均で購入したタッパーにキムタオルを入れ、その上に敷いたアルミホイルの上にアセトン処理対象のABSで出力した造形物を置きます。
キムタオルにアセトンを滲ませて密閉状態にし4時間程度放置します。
タッパーの蓋をすると中の状態が見えなくなるのでサランラップを輪ゴムで固定して蓋をしています(写真は蓋をしていない状態)
アセトン処理後は下の写真のように表層部が溶けて固まることで積層間の強度が増し、表面が艶出し状態になります。
事前にヤスればもっときれいに仕上がります。
}
ティッシュの2枚組を剥がして一枚分を1/4に折りたたみ、フィルタとして取付けた状態が下の写真です。一枚なので通気性も良く楽に呼吸できます。
※2010/04/30 変更 {
ティッシュ1枚まるごと使うと吸引時に少し抵抗がでますが塗料飛沫の除去率が上がると思います。
}
横から見たものが下の写真です。
必要とする人はほとんどいないと思いますが、今回作成した防毒マスク(GM77)用のフィルタサポーターのSTLファイルは下記をクリックすればダウンロード可能です。商用目的以外であれば使用可能とします。
※本手法は防塵機能を保証するものではありませんので自己責任でお願いします。
ABS樹脂でのアセトン処理のように出力後に後加工することで付加価値を付けることができるので、手持ちのフィラメントを増やすよりも塗装環境を整備したいと思います。
光造形式のプリンタを使用したことである程度手間がかかるのが苦にならなくなってきたことも背中を後押ししたかもしれませんw
以前はラジコン(主に空もの)をやっていたので缶スプレーの塗料の備品はある程度ありますが、エアブラシ環境を準備したいと考えています(沼にならない範囲内でw)。
本日、防毒マスクが届いたのでブログに書いておきます。
購入した防毒マスクは重松製作所のGM77-Sです。
購入した防毒マスク(表側) |
|
防毒マスクの中では安価な部類のものではありますが、接顔部分は伸縮性があり(スチレン系エラストマー)、顔に密着します。
また、内部に吸気弁と排気弁がついていて吸気と排気で違うルートを通るようになっています。
頭への固定紐の構造や吸収缶の取付方法なども非常に参考になります。
amazonのユーザーレビューには接顔部分の匂いが気になるというような書き込みがありましたが少し匂いはしますが気になるほどではありませんでした(個人差があると思います)。
購入した防毒マスク(裏側) |
|
吸収缶は別売になっていて有機ガス用はCA-705/OVで更に防塵機能が付加されたCA-705S/OVがあります(他にも亜硫酸ガス用やアンモニア用等多彩な吸収缶が用意されている)。
本体のサイズはS、M、M/E、M/EE、Lの4種類ありますが、購入時にamazonにはSとLしか見当たらなかった(今見たらMが増えていた)こととカスタマーQ&AにSサイズでも不便を感じないと書いてあったのでSサイズにしました。
吸収缶はあまり考えずにCA-705/OVを注文しましたが、その後上記のように防塵機能付きのものがあることを知りました^^;;;
CA-705S/OVは防塵フィルタにラッカー等が付着するので呼吸が息苦しくなってきた場合(またはマスクをしても塗料の匂いがするようになった場合)に吸収缶を交換する必要があるようです(当然、吸気缶の有効時間以上使用した場合も交換が必要)。
最近のコロナ禍でティッシュなどをフィルタにしたマスクを作っているのでCA-705/OVにティッシュのフィルタを取り付けるためのアタッチメントを作ってみました。
これならフィルタ部分は容易に交換できるのでCA-705/OVの方が寧ろ便利に使えるかもしれませんw
★2020/04/29 追記 {
吸収缶についてその後判った情報を追記します。
GM-77の防毒マスクには有機ガス用の吸収缶としてCA-7xx/OVが取り付け可能でxx部分は防毒剤の容量を示しているようです。
重松製作所の製品情報に載っている写真を見るとxxが大きいほど吸収缶が厚くなっています。
amazon情報では下記のようにCA-710/OVの方が2.5倍長持ちするようです(価格は本日時点の数値)。
品 番 | 破過時間(分) | 価 格 |
---|---|---|
CA-705/OV | 100 | 340 |
CA-710/OV | 250 | 380 |
また、防塵についてはレベルが定義されていて国家検定で合格した製品が販売されています。本記事で書いたフィルタは無いよりまし(フィルタに何を使うかにもよりますが)程度で考えてください。
今はコロナ禍のため、入手し辛くなっていますが、大量生産のために価格が安い通常のマスクをフィルタにすればいいのではないかと考えています。
}
★2020/05/01 追記 {
ティッシュやキッチンペーパーでのフィルター効果に関する情報を見つけたので貼っておきます。複数枚重ねることで有効な効果が得られるようです。
【更新:手作りマスクの作り方】香港の博士が考案「HKマスク」とは?洗い方やフィルターの交換頻度も紹介
スラドにも参考になる記事がありました。
手作りマスク用の素材、フィルター効率が高いのは?
}
CADで設計したフィルタサポーターが下の図です。
フィルタサポーター(CAD) |
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3Dプリンタで出力したものが下の写真です。吸収缶にカチっとハマるので柔軟性のあるABSフィラメントで出力しました。
フィルタサポーター(3Dプリンタ出力) |
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★2020/04/30 追記 {
本サポーターは吸収缶にカチッとハマり強度が必要なのでアセトン処理を行い強度強化しました。
アセトン処理は下の写真のように百均で購入したタッパーにキムタオルを入れ、その上に敷いたアルミホイルの上にアセトン処理対象のABSで出力した造形物を置きます。
キムタオルにアセトンを滲ませて密閉状態にし4時間程度放置します。
タッパーの蓋をすると中の状態が見えなくなるのでサランラップを輪ゴムで固定して蓋をしています(写真は蓋をしていない状態)
アセトン処置環境 |
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アセトン処理後は下の写真のように表層部が溶けて固まることで積層間の強度が増し、表面が艶出し状態になります。
事前にヤスればもっときれいに仕上がります。
アセトン処置後のサポーター |
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ティッシュの2枚組を
※2010/04/30 変更 {
ティッシュ1枚まるごと使うと吸引時に少し抵抗がでますが塗料飛沫の除去率が上がると思います。
}
フィルタサポーター取付後(正面) |
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横から見たものが下の写真です。
フィルタサポーター取付後(側面) |
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必要とする人はほとんどいないと思いますが、今回作成した防毒マスク(GM77)用のフィルタサポーターのSTLファイルは下記をクリックすればダウンロード可能です。商用目的以外であれば使用可能とします。
※本手法は防塵機能を保証するものではありませんので自己責任でお願いします。
光造形式3Dプリンタの購入(その5)マスクの造形 [LCD3D_Printer]
コロナ感染者は次第に増加してきていて予断を許さない状況が続いていますが、昨年風邪をひいた時に買っておいたマスク及びガラエポ基板切断時などに使う防塵用のマスクの残りが少なくなってきました^^;
下の写真のように自作のUV-EPROMイレーサーで殺菌して再利用してはいたのですが・・・
★2020/05/15 追記 {
コロナウィルスに対する紫外線の殺菌効果についての情報が記載されたページを参考として貼っておきます。
8W(上の写真のものは4W)の殺菌灯を15cmの距離で9秒照射するとウィルスが1万分の1まで不活性化されるようです。
}
近くの店舗ではまだマスクを見かけない状況(通販では見かけるけど)なので皆さんどうやって確保されているのか不思議です・・・
3Dプリンタ用のマスク作成のためのstlファイルも色々ネットで公開されていますが、3DモデルサイトのCults.にあったfreeのREUSABLE FACIAL MASK RESPIRATOR FRAME COVERを作ってみました。
造形状態の比較の意味もあり、FDM方式の3DプリンタでPLAフィラメントをつかったものとLCD方式の3Dプリンタの両方で出力してみました。
出力するのにFDM方式では5時間、LCD方式では8時間程度かかりました(LCD方式は静かなので夜中に出力できていいですね)
FDMではメッシュ状の部分のサポート材を取るのが結構大変だった。LCD側はUVカットスプレーを塗布し光沢を出しています。
マスクのinnerの出力結果が下の写真になります。
比較するまでもなく、LCD方式の方が圧倒的に綺麗に出力されていますね。このような曲面構成で強度がそれほど要求されないものはLCD方式の得意分野だと思います。
このマスクの構成はOuterとInnerの他にOuterの淵に取付けるsealingがあり、これは柔らかい素材にした方がいいようです。
そこで以前百均で買っておいた自転車のバルブチューブを流用してみましたw
硬化したレジンにコム系素材を接着するために手持ちの接着剤の中から自転車の修理用のコム糊や万能ボンド等を試した結果、硬化後も弾力性がある万能ボンドが良好な結果でした。
下の写真はマスキングテープを使ってSealingを取り付けている状況です。
LCD方式で出力したOuterにバルブチューブと使用後の市販マスクからとったゴム紐を付けた状態が下の写真です。
更にOuterとInnerの間にティッシュを挟んでマスキングテープで固定した状態が下の写真です。
試しに装着して少し散歩してきましたが、顔にフィットして中々よさげでした。
これならティッシュがある限り、マスクの心配はしなくてもよさそうです(でもちょっと目立つかもw)。
★2020/04/12 追記 {
FDM方式の3Dプリンタでシルバー色のABSフィラメントを使ってマスクを出力してみました。今回はゴムかけ部分が片側2ヶ所のタイプを出力してみました。
写真では判り辛いかもしれませんが、ABS樹脂なのでアセトン処理を行い表面がツルツルになっています。
アセトン処理は面倒なので(アセトンと一緒に入れて密閉しておくだけなのですが)今まであまりやっていませんでしたが、光造形式のプリンタで手が掛かることに慣れたせいかアセトン処理は苦にならなくなりましたw
ネットで公開されているマスクデータを何個か出力してみましたが、このページで紹介しているものが(私の)顔にフィットし、一番良い感じでした。(有料のものは試していません)
ティッシュは通常2枚組になっているので半分の1枚分をセットすると丁度いいです。装着して少しすると顔の方がマスクの形状に対応していく?のか密閉度はほぼ完璧なため市販のマスクより少し息苦しい感じです。
}
★2020/04/18 追記 {
最初に出力したマスクと同じタイプのouterをABS樹脂を使って再度出力してみました。
最初に出力したマスクはouterの淵に貼ったゴムチューブのおかげで、顔への密着度という点では一番優れています(顔への接触面積も小さいので装着感もいい)。
アセトン処理を行い表面はツルツルで3Dプリンタで出力した物とは思えない出来栄えです^^
左側中央にある横の線はひび割れ(環境温度が低いと発生し易い)したため瞬間接着剤で接着した部分です。接着しないままアセトン処理すると内部応力のため破断面が拡大する(と思われる)ため、接着した後にアセトン処理しました。
ABSはPLA等に比べて熱による膨張率が大きいことなどから安定に出力するのが難しいですが、アセトン処理ができるのがいいですね。
}
★2020/04/15 追記 {
Twitterで話題になっていた3Dプリンタ用のマスクを出力してみました。
参考に開発元のツイートを貼っておきます。
このような素晴らしいデータを無料で公開されていることに感謝いたします。
このマスクはFDM方式の3Dプリンタで出力し易いように設計されているので私のFDM方式の3Dプリンタを使ってABSフィラメントで一発で出力できました。
フィルタの交換も楽なように設計されていて、顔にもフィットします。
海外製のものは顔の彫りが深くない私にはフィット感がイマイチなものが多いですw
ABS樹脂なのでアセトン処理を行い、アセトンで柔らかくなった状態で自分の顔にフィットするように微調整しました。
このマスクに限ったことではないですが、ABSフィラメントで薄い構造のものを出力した場合にどうしても積層間の強度が弱くなってしまうので、アセトン処理して積層間の強度を強化することをお勧めします。
顔へのフィット感やフィルタの取付易さ等、今まで試した3Dプリンタ出力タイプのマスクでは一番良いと思います。
}
早速出力してみました。今回はPLAでレイヤ間隔:0.2mmで出力しました。
PLAの方が安定して出力できるし、今回の場合、ドライヤーで温めて形状をある程度カスタマイズできるのもいいですね。
出力結果が下の写真で前回は自分の顔に合わせてカスタマイズしていましたが、今回はカスタマイズなしでも顔へのフィット感が向上しました。
また、通気部分の面積がアップしたのでティッシュ1枚まるまるを1/4に畳んで使っても息苦しさを感じません。
}
}
★2021/07/17 追記 {
上記のPITATTマスクのSTLファールは下記サイトでダウンロードできます。
PITATT 3D print mask
}
}
★2020/04/27 追記 {
MakerBot Thingiverseで2020/04/17に登録されたCOVID-19 MASK v2を見つけたので出力してみました。
今まで海外のマスクデータを何個か出力してみました(今回出力したものの前バージョンのVer1も)が私(日本人)の顔にフィットしするものはあまりありませんでした。しかし、今回のものはフィット感はかなり高いです^^
ABSフィラメントでレイヤ幅 0.2mmで出力したものが下の写真です(マスク本体はSサイズのものを出力)。Sサイズということもありますが結構コンパクトです。
裏側は下の写真のように鼻と口の部分は必要十分なスペースが確保されています。
フィルタをサポートする部分は内側のCONNECTORと外側のCAPの2ピース構成になっています。
下の写真のように輪ゴム(赤色部分)を挟んで簡易的なパッキンにすると気密性が高くなります(顔にもフィットしているのでCAPの隙間を手で塞ぐと息ができなくなる)
このマスクは市販のフィルタを使用するように作られているようですがキッチンペーパー等をセットして使うことも可能と思います(市販のフィルタよりは効果は落ちるでしょうけど)
顔へのフィット感や密閉性はかなり高いですが、マスクの淵が顔にほぼ直角に当たるので長い時間装着していると顔に痕が付きます。
添付されているマニュアルにも
「オプションで、マスクの輪郭を囲むように粘着性のあるゴムストリップを取り付けることもできます。」
と書かれていて柔軟性のある素材でマスクのエッジを囲まないと長時間の着用は厳しそうです(TPUフィラメントで作成する?)。
}
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下の写真のように自作のUV-EPROMイレーサーで殺菌して再利用してはいたのですが・・・
マスクの殺菌 |
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★2020/05/15 追記 {
コロナウィルスに対する紫外線の殺菌効果についての情報が記載されたページを参考として貼っておきます。
8W(上の写真のものは4W)の殺菌灯を15cmの距離で9秒照射するとウィルスが1万分の1まで不活性化されるようです。
}
近くの店舗ではまだマスクを見かけない状況(通販では見かけるけど)なので皆さんどうやって確保されているのか不思議です・・・
3Dプリンタ用のマスク作成のためのstlファイルも色々ネットで公開されていますが、3DモデルサイトのCults.にあったfreeのREUSABLE FACIAL MASK RESPIRATOR FRAME COVERを作ってみました。
造形状態の比較の意味もあり、FDM方式の3DプリンタでPLAフィラメントをつかったものとLCD方式の3Dプリンタの両方で出力してみました。
出力するのにFDM方式では5時間、LCD方式では8時間程度かかりました(LCD方式は静かなので夜中に出力できていいですね)
FDMではメッシュ状の部分のサポート材を取るのが結構大変だった。LCD側はUVカットスプレーを塗布し光沢を出しています。
マスクのOuterの出力 |
|
マスクのinnerの出力結果が下の写真になります。
マスクのInnerの出力 |
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比較するまでもなく、LCD方式の方が圧倒的に綺麗に出力されていますね。このような曲面構成で強度がそれほど要求されないものはLCD方式の得意分野だと思います。
このマスクの構成はOuterとInnerの他にOuterの淵に取付けるsealingがあり、これは柔らかい素材にした方がいいようです。
そこで以前百均で買っておいた自転車のバルブチューブを流用してみましたw
バルブチューブ |
|
硬化したレジンにコム系素材を接着するために手持ちの接着剤の中から自転車の修理用のコム糊や万能ボンド等を試した結果、硬化後も弾力性がある万能ボンドが良好な結果でした。
万能ボンド |
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下の写真はマスキングテープを使ってSealingを取り付けている状況です。
Sealingの取付 |
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LCD方式で出力したOuterにバルブチューブと使用後の市販マスクからとったゴム紐を付けた状態が下の写真です。
3Dプリンタ出力のマスク |
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更にOuterとInnerの間にティッシュを挟んでマスキングテープで固定した状態が下の写真です。
試しに装着して少し散歩してきましたが、顔にフィットして中々よさげでした。
これならティッシュがある限り、マスクの心配はしなくてもよさそうです(でもちょっと目立つかもw)。
3Dプリンタ出力のマスク(完成) |
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★2020/04/12 追記 {
FDM方式の3Dプリンタでシルバー色のABSフィラメントを使ってマスクを出力してみました。今回はゴムかけ部分が片側2ヶ所のタイプを出力してみました。
写真では判り辛いかもしれませんが、ABS樹脂なのでアセトン処理を行い表面がツルツルになっています。
アセトン処理は面倒なので(アセトンと一緒に入れて密閉しておくだけなのですが)今まであまりやっていませんでしたが、光造形式のプリンタで手が掛かることに慣れたせいかアセトン処理は苦にならなくなりましたw
ネットで公開されているマスクデータを何個か出力してみましたが、このページで紹介しているものが(私の)顔にフィットし、一番良い感じでした。(有料のものは試していません)
ティッシュは通常2枚組になっているので半分の1枚分をセットすると丁度いいです。装着して少しすると顔の方がマスクの形状に対応していく?のか密閉度はほぼ完璧なため市販のマスクより少し息苦しい感じです。
FDM方式3Dプリンタでの出力例(ABS樹脂) |
|
★2020/04/18 追記 {
最初に出力したマスクと同じタイプのouterをABS樹脂を使って再度出力してみました。
最初に出力したマスクはouterの淵に貼ったゴムチューブのおかげで、顔への密着度という点では一番優れています(顔への接触面積も小さいので装着感もいい)。
アセトン処理を行い表面はツルツルで3Dプリンタで出力した物とは思えない出来栄えです^^
左側中央にある横の線はひび割れ(環境温度が低いと発生し易い)したため瞬間接着剤で接着した部分です。接着しないままアセトン処理すると内部応力のため破断面が拡大する(と思われる)ため、接着した後にアセトン処理しました。
ABSはPLA等に比べて熱による膨張率が大きいことなどから安定に出力するのが難しいですが、アセトン処理ができるのがいいですね。
ABS樹脂で再度出力(アセトン処理済み) |
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ABS樹脂で再度出力(側面) |
|
★2020/04/15 追記 {
Twitterで話題になっていた3Dプリンタ用のマスクを出力してみました。
参考に開発元のツイートを貼っておきます。
このような素晴らしいデータを無料で公開されていることに感謝いたします。
3Dプリント可能なマスクをデザインしました。
— Tsukasa / WKWK-3D (@Tsukasa_3D) April 8, 2020
フィルターにはティッシュペーパーを使用でき、交換や紐の取り付け易さなど、実用性を意識した設計です。
飛沫防止に寄与できればと思います。
3Dデータはこちらで無料公開しております→https://t.co/dCBCnd7gFx#PITATT3Dmask pic.twitter.com/HxVRXi2vhq
このマスクはFDM方式の3Dプリンタで出力し易いように設計されているので私のFDM方式の3Dプリンタを使ってABSフィラメントで一発で出力できました。
フィルタの交換も楽なように設計されていて、顔にもフィットします。
海外製のものは顔の彫りが深くない私にはフィット感がイマイチなものが多いですw
ABS樹脂なのでアセトン処理を行い、アセトンで柔らかくなった状態で自分の顔にフィットするように微調整しました。
このマスクに限ったことではないですが、ABSフィラメントで薄い構造のものを出力した場合にどうしても積層間の強度が弱くなってしまうので、アセトン処理して積層間の強度を強化することをお勧めします。
顔へのフィット感やフィルタの取付易さ等、今まで試した3Dプリンタ出力タイプのマスクでは一番良いと思います。
日本製のフリーで公開されているPITATT 3D print maskの出力例(ABS樹脂) |
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★2020/05/03 追記 {
4/29にV2にバージョンアップしたようです。
4/29にV2にバージョンアップしたようです。
早速出力してみました。今回はPLAでレイヤ間隔:0.2mmで出力しました。
PLAの方が安定して出力できるし、今回の場合、ドライヤーで温めて形状をある程度カスタマイズできるのもいいですね。
出力結果が下の写真で前回は自分の顔に合わせてカスタマイズしていましたが、今回はカスタマイズなしでも顔へのフィット感が向上しました。
また、通気部分の面積がアップしたのでティッシュ1枚まるまるを1/4に畳んで使っても息苦しさを感じません。
PITATT 3D Ver 2出力例(PLA樹脂 積層間隔:0.2mm) |
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★2020/05/19 追記 {
5/17に通気性がアップした夏バージョンが公開されました。
通気性が大幅にアップし、頬への一体感?が軽減されました。
あごの部分の出力が若干乱れましたが積層0.2mmのPLAで問題なく出力できました。
フィルターはティッシュ四つ折りでひし形にして使うと丁度良い感じです。
5/17に通気性がアップした夏バージョンが公開されました。
通気性が大幅にアップし、頬への一体感?が軽減されました。
あごの部分の出力が若干乱れましたが積層0.2mmのPLAで問題なく出力できました。
フィルターはティッシュ四つ折りでひし形にして使うと丁度良い感じです。
PITATT 3D Cool 出力例(PLA樹脂 積層間隔:0.2mm) |
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★2021/07/17 追記 {
上記のPITATTマスクのSTLファールは下記サイトでダウンロードできます。
PITATT 3D print mask
}
★2020/06/07 追記 {
上記のPITATT3Dマスクの開発者により、ドアノブなどの公共物の操作時に手をガードできるFitas Finger-Shieldのデータが公開されたので出力してみました。
右上の本体がTPU(積層:0.15mm)、左側のカバーはPLA(積層:0.2mm)で出力しています。
TPUフィラメントでの出力時はフィラメントリールホルダからエクストルーダーまでの調整を完璧(フィラメントの抵抗を最小限)にしておく必要があるので気を遣います。
出力したのはMサイズのものでトランスペアレントグリーン系の色で揃えてみました。
特にカバー部分の機構設計はいつもながらに素晴らしい。
上記のPITATT3Dマスクの開発者により、ドアノブなどの公共物の操作時に手をガードできるFitas Finger-Shieldのデータが公開されたので出力してみました。
右上の本体がTPU(積層:0.15mm)、左側のカバーはPLA(積層:0.2mm)で出力しています。
TPUフィラメントでの出力時はフィラメントリールホルダからエクストルーダーまでの調整を完璧(フィラメントの抵抗を最小限)にしておく必要があるので気を遣います。
出力したのはMサイズのものでトランスペアレントグリーン系の色で揃えてみました。
特にカバー部分の機構設計はいつもながらに素晴らしい。
Fitas Finger-Shield |
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★2020/04/27 追記 {
MakerBot Thingiverseで2020/04/17に登録されたCOVID-19 MASK v2を見つけたので出力してみました。
今まで海外のマスクデータを何個か出力してみました(今回出力したものの前バージョンのVer1も)が私(日本人)の顔にフィットしするものはあまりありませんでした。しかし、今回のものはフィット感はかなり高いです^^
ABSフィラメントでレイヤ幅 0.2mmで出力したものが下の写真です(マスク本体はSサイズのものを出力)。Sサイズということもありますが結構コンパクトです。
COVID-19 MASK v2出力結果 |
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裏側は下の写真のように鼻と口の部分は必要十分なスペースが確保されています。
COVID-19 MASK v2出力結果(裏面) |
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フィルタをサポートする部分は内側のCONNECTORと外側のCAPの2ピース構成になっています。
下の写真のように輪ゴム(赤色部分)を挟んで簡易的なパッキンにすると気密性が高くなります(顔にもフィットしているのでCAPの隙間を手で塞ぐと息ができなくなる)
フィルタサポート用のCONNECTORとCAP |
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このマスクは市販のフィルタを使用するように作られているようですがキッチンペーパー等をセットして使うことも可能と思います(市販のフィルタよりは効果は落ちるでしょうけど)
顔へのフィット感や密閉性はかなり高いですが、マスクの淵が顔にほぼ直角に当たるので長い時間装着していると顔に痕が付きます。
添付されているマニュアルにも
「オプションで、マスクの輪郭を囲むように粘着性のあるゴムストリップを取り付けることもできます。」
と書かれていて柔軟性のある素材でマスクのエッジを囲まないと長時間の着用は厳しそうです(TPUフィラメントで作成する?)。
}
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