ニキシー管もどきの製作(その5)LED基板の製作 [CNC]
前回の記事で書いたように回路図CAD(DesighSparkPCB)のガーバーデータをFlatCAMへ読込むことができるようになったので(今回は両者をVerUpしたので問題が発生^^;)CNCを使ってLED基板を作ってみました。
DesignSparkPCBで設計したパターンを下図に示します。
DesignSparkPCBから出力したガーバーファイル(パターン、ドリル、アウトライン)をFlatCAMで読込みNCファイルを生成します。
今回は片面基板を使うのでガーバーデータは反転(Bottom面をCNCで切削するので)して出力しています。
今回はFlatCAMを最新版(8.908 BETA(2019/02/9))にVerUpしたのでNCファイル生成する際の設定パラメータについてのメモを備忘録として記載しておきます。
設定するパラメータ値はCNCの仕様や使用するエンドミルなどに依存しますので参考値としてください。
FlatCAMで作ったNCファイルをCNCのコントローラであるgrblControlに読込んだ画面を貼っておきます。
CNCで切削後の状態が下の写真です。エポキシ片面基板なのでガラエポ両面基板よりは難易度が低いですが、綺麗に切削できました^^
ジャンパー用のホールはΦ0.6mmの方が良かったのですが、ドリル交換が面倒なのでホールサイズはΦ0.8mmで統一しました。
ソルダーレジスト処理後の状態が下の写真です。
最後に部品実装後の状態が下の写真です。
今回は手抜きをしてホールを開けた後、レジストを塗布したのでホールにレジストが残り(一応爪楊枝で取り除いてはいたのですが)、ヒートガンでLEDを半田付けする際に残っていたレジストがホールからにじみ出てきました。やはり、ソルダーレジスト塗布後に穴あけをした方が綺麗に仕上がります(この場合、一旦CNCから基板を取り外し、レジスト塗布後CNCに再設定する必要があるので位置合せ作業が必要になります)
使用したチップLEDのサイズは0805(JIS表記では2012)です。数が足りなかったので一番上の2個のみ1608サイズのLEDを使用しています。
★2019/02/28 追記
疑似ニキシーの表示サンプルのツイートを貼っておきます。
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DesignSparkPCBで設計したパターンを下図に示します。
DesignSparkPCBで設計したパターン |
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DesignSparkPCBから出力したガーバーファイル(パターン、ドリル、アウトライン)をFlatCAMで読込みNCファイルを生成します。
今回は片面基板を使うのでガーバーデータは反転(Bottom面をCNCで切削するので)して出力しています。
FlatCAMでNCファイル生成後の表示例 |
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今回はFlatCAMを最新版(8.908 BETA(2019/02/9))にVerUpしたのでNCファイル生成する際の設定パラメータについてのメモを備忘録として記載しておきます。
設定するパラメータ値はCNCの仕様や使用するエンドミルなどに依存しますので参考値としてください。
<<FlatCAMの設定>> Edit -> Preference Units : mm ■プリントパターン ・Isolation Tool dia : 0.2 Passes : 1 Pass overlap : 0.15 (15%) Milling type : Climb Combine : not checked Follow Geo : not checked push [FULL Geo] ・Geometry Cut Z :-0.06 Travel Z : 2.5 End Move Z : 3.0 Feed Rate X-Y: 45 Feed Rate Z : 45 Feed Rate Z(R):60 ・CNC Job Plot optionm : All ■Drill CutZ :-1.8 TravelZ : 2.5 Start move Z : 3.0 End move Z : 3.0 Feed Rate Z : 45 Feed Rate Z(R):60 ■Board Cut Name項がOutLiner.gbrであることを確認して push [Cut Tool] Tool Dia : 1.0 Passes : 1 Pass overlap : 0.15 (15%) Gaps FF : 4 push [FreeForm] geometory objextが生成される Name項が ObjectがOutLine.gbrであることを確認し、 CutZ :-1.6 Multi-Depth : checked 0.4 Travel Z : 2.5 End Move Z : 3.0 Feed Rate X-Y: 45 Feed Rate Z : 45 Feed Rate Z(R):60 push [Genelate] Plot kind : All push [Save CNC Code] |
FlatCAMで作ったNCファイルをCNCのコントローラであるgrblControlに読込んだ画面を貼っておきます。
プリントパターン |
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ドリル |
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アウトライン |
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CNCで切削後の状態が下の写真です。エポキシ片面基板なのでガラエポ両面基板よりは難易度が低いですが、綺麗に切削できました^^
ジャンパー用のホールはΦ0.6mmの方が良かったのですが、ドリル交換が面倒なのでホールサイズはΦ0.8mmで統一しました。
CNCで切削後の状態 |
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ソルダーレジスト処理後の状態が下の写真です。
ソルダーレジスト塗布後 |
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最後に部品実装後の状態が下の写真です。
今回は手抜きをしてホールを開けた後、レジストを塗布したのでホールにレジストが残り(一応爪楊枝で取り除いてはいたのですが)、ヒートガンでLEDを半田付けする際に残っていたレジストがホールからにじみ出てきました。やはり、ソルダーレジスト塗布後に穴あけをした方が綺麗に仕上がります(この場合、一旦CNCから基板を取り外し、レジスト塗布後CNCに再設定する必要があるので位置合せ作業が必要になります)
使用したチップLEDのサイズは0805(JIS表記では2012)です。数が足りなかったので一番上の2個のみ1608サイズのLEDを使用しています。
部品実装後 |
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★2019/02/28 追記
疑似ニキシーの表示サンプルのツイートを貼っておきます。
疑似ニキシーのLED基板が出来たので早速表示テスト^^
— skyriver (@wcinp) February 27, 2019
カメラで見ると全体が光って見えるけど肉眼では全体の光は少なく数字がくっきり見えてる。
'1'表示時に'0'がうっすら見えるのは基板のジャンパー線の出っ張りのせいで光が漏れてるためかも・・#疑似ニキシーhttps://t.co/bybk5LLWvk pic.twitter.com/KTdkAPcUkg
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ニキシー管もどきの製作(その4) [CNC]
久々にDesignSparkPCBとFlatCAMを使って基板を自作しようとしたところ、問題が発生したのでメモとして残しておきます。
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- FlatCAMの問題
- パターン読込みできない
DesignSparkPCBで作成したプリントパターンのガーバーデータを読込んでもパターンが表示されない状態でした。
Windows10のアップデートもしくはドキュメントフォルダをOneDriveに入れたことによる環境の変化が原因ではないかと思います。
バージョンを最新版にアップデート(Var8.5からVer8.908BATA(2019/02/9))したところ、ガーバーデータ読込みでパターンが表示されるようになりました。
- ガーバーデータ表示がおかしい
DesignSparkPCBで生成したプリントパターンのガーバーデータを読込んで表示されるパターンが一部変になる現象が発生しました。
DesignSparkPCBで設計したパターン
DesignSparkPCBで生成した上記のパターンのガーバーデータをFlatCAMで読込むと下図のようになってしまいます。赤丸印部分が変です・・
FlatCAMでの表示
原因がガーバーデータなのかFlatCAM側かを切り分けるためにガーバーデータをビューワで確認してみました。
使用したビューワはブラウザで表示できるネット上にあるOnline Gerber-Viewerというサイトです。
下図がビューワでの表示結果でDesignSparkPCBで設計した通りの表示なのでDesignSparkPCBが出力したガーバーデータには問題が無いようです。
Gerber Viewerでの表示結果
問題が発生している箇所のパターンはフットプリントとジャンパー用のホールの間が非常に狭くなっている箇所があり、この部分でFlatCAM内のガーバーデータ処理がおかしくなったのではないかと推測されます。
そこでこの部分のパターンを見直してみました。
DesignSparkPCBで設計したパターン(見直し版)
下図がFlatCAMで読込んだ結果で予測通り、見直し版のパターンでは問題なく表示されました。
FlatCAMでの表示(見直し版)
因みにDesignSparkPCBのガーバー出力の設定はディフォルトのままで下図の状態です。
尚、使用しているDesignSparkPCBのバージョンは 8.1.2 です(最近 8.0 からバージョンアップしました)
DesignSparkPCBのガーバー出力設定
- パターン読込みできない
- DesignSparkPCBの問題
- PDFファイル出力エラー
今回は小さな片面基板なのでCNCで作成する予定(なのでFlatCAMを使っている)でSolderMaskやサイズ確認のためにプリントパターンもPDFで出力する必要があるのですが、PDF出力を指定すると下図のエラーが発生しました・・
DesignSparkPCBのPDF出力指定時のエラー
ネット調べたところDesignSpark サポートのコミュニティに「PDFが出力できない」というのがありました。
症状は同じですが2年前のQ/A(バージョンも8.0)で「ファイルパスに漢字(日本語)が含まれているのが原因かも」と書かれていますが、私の環境では8.0で問題なくPDF出力ができていました。
環境的な変更としてはバージョンを8.0から8.1.2に上げたことと、ドキュメントフォルダをOneDriveに移したことの2点が思い付きます。
後者により、エクスプローラ上は「PC > ドキュメント > DesignSparkPCB」と表示されますが、この部分をクリックしてパス名を確認してみると「C:\Users\skyriver\OneDrive\ドキュメント\DesignSpark PCB」のようにパスの途中にOneDriveが入っていてなんとも怪しげであり、これが原因ではないかと推測しています。
DesignSparkPCBの出力先フォルダをOneDrive配下ではない別のフォルダに設定したところ、PDF出力時のエラーは発生せず、PDFファイルも問題なく生成できました(でも別フォルダになるので使い勝手が悪い)
- ドリルファイルでのエラー ★2019/02/21 追記
DesignSparkPCBで出力したドリルファイル(*.drl)をFlatCAMで読込むとプリントパターンよりもかなり大きな領域に広がり、ホールの位置が全く合いません・・・orz
FlatCAMでのドリルファイル読込み後のNG状態
ネットで調べたらDESIGNSPARKのサイトに関連情報が見つかりました(ログインしないと見えないかも)
Excellon Drill Holes not lined up with Copper Layers
DesignSparkPCBのVer8.1でdrlファイルのヘッダに追加している"METRIX"の後の",LZ"が原因でこれを削除することでFlatCAMで正常に読込めるようになりました。
ドリルデータは共通化があまり図られておらず混沌としている部分があるようで",LZ"は必要なもののようですがFlatCAMでは正常に読めなくなります。
G81 M48 METRIC,LZ T1C000.40000 T2C000.88900 % T001
削除後のドリルデータをFlatCAMで読込んだ状態を貼っておきます。
FlatCAMでのドリルファイル読込み後の状態
またメモとしてDesignSparkPCBのドリルデータ出力に関する設定は下記のとおりです。
DesignSparkPCBのドリルファイル関連の設定
FlatCAM側の設定は下記のとおりです。
FlatCAMのドリルファイル関連の設定
- PDFファイル出力エラー
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ニキシー管もどきの製作(その3) [CNC]
アクリル板を用いた疑似ニキシーですが前回の実験で奥のプレートが手前の刻印で遮られて見え辛くなってしまったので追加実験をしてみました。
前回の記事で対策として書いたフォントを工夫して重なりが少なくなるようにしてみました。'0'~'9'の10個のフォントを重ねた状態が下図です。
また、前回からの変更点として
ナンバープレートの製作過程は今までとほぼ同様で
下の写真がアクリル板から切り出したナンバープレートです。'9'のプレートに緑色のレーザーポインタの光を当てているので光っています。
ベースフレームは下図のような形状にしました。今回はナンバープレートが大きくなったこともあり、LEDの照射ホールを1プレートにつき2個にしました。
また、ナンバープレートの順番は'1'を一番手前にして'2','3'と順番に入れていき'0'を一番奥にしました。
上記のように'0'のフォントは他の番号のフォントとの重なりがほとんどないのでこの方が見易くなります。
前回と同様に手持ちの青色LEDを1個仮止めして表示状態を確認しました。
始めに一番奥の'0'ですが、他の番号とフォントの重なりがほとんどないのでくっきり表示できました。
次に奥から2番目の'9'は下の写真のように十分読める状態です^^
最後に中間にあるプレートの表示例として'5'の表示状態が下の写真です。全く問題ないですね^^
後ろのプレートの反射で奥行き方向に薄く反射光が見えています(手前には反射光が見えません)。
数字は反転してプレートの裏側に刻印しているのでプレートの裏側への光の方が強いのか?と思い裏側から見てみましたが裏から見た場合でも奥側だけに反射光が見える状態でした。
周囲が明るい場合、刻印が白く見えるので視認性が悪くなると思いますが、LEDの光量をそれなりに大きくすれば大丈夫ではないかと思います。
★2019/02/11 追記
疑似ニキシーのフレームを3Dプリンタで作ってみました。ナンバープレートの淵が光ると数字の視認性が悪くなるので淵を囲むようにしています。 led基板も底部に付けて基板の両サイドからピンヘッダで信号を出そうと考えています。
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前回の記事で対策として書いたフォントを工夫して重なりが少なくなるようにしてみました。'0'~'9'の10個のフォントを重ねた状態が下図です。
疑似ニキシーのフォント |
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また、前回からの変更点として
- 数字の刻印幅
前回は数字の部分は先端が0.2mmのピラミッド形状のエンドミルで0.4mmの深さで刻印していましたが、今回は刻印の深さを0.2mmにしているので文字の刻印幅が若干細くなっています。 - プレートサイズ
ナンバープレートのサイズが 30 x 40mm(前回は 20 x 25mm)で少し大きくしています(文字が大きくなった分、文字サイズに対する刻印幅の比率が小さくなる)
ナンバープレートの製作過程は今までとほぼ同様で
- フォントとフレーム
DesignSparkMechanical でフォントとフレームの2次元データを作成し、dxfファイルで出力する。
- NCファイルの作成
作成したdxfファイルをEStlcamで読込み、NCファイルを作成する。 - アクリル板切削
NCファイルをgrblControlで読込みCNCでアクリル板(1mm2mm厚※2019/01/20訂正)を切削する。 - ベースフレームの作成
DesignSparkMechanicalでベースフレームを設計し、stlファイルに出力し、3Dプリンタで出力する。
下の写真がアクリル板から切り出したナンバープレートです。'9'のプレートに緑色のレーザーポインタの光を当てているので光っています。
ナンバープレート |
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ベースフレームは下図のような形状にしました。今回はナンバープレートが大きくなったこともあり、LEDの照射ホールを1プレートにつき2個にしました。
また、ナンバープレートの順番は'1'を一番手前にして'2','3'と順番に入れていき'0'を一番奥にしました。
上記のように'0'のフォントは他の番号のフォントとの重なりがほとんどないのでこの方が見易くなります。
ベースフレーム |
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前回と同様に手持ちの青色LEDを1個仮止めして表示状態を確認しました。
始めに一番奥の'0'ですが、他の番号とフォントの重なりがほとんどないのでくっきり表示できました。
'0'の表示 |
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次に奥から2番目の'9'は下の写真のように十分読める状態です^^
'9'の表示 |
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最後に中間にあるプレートの表示例として'5'の表示状態が下の写真です。全く問題ないですね^^
後ろのプレートの反射で奥行き方向に薄く反射光が見えています(手前には反射光が見えません)。
数字は反転してプレートの裏側に刻印しているのでプレートの裏側への光の方が強いのか?と思い裏側から見てみましたが裏から見た場合でも奥側だけに反射光が見える状態でした。
'5'の表示 |
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周囲が明るい場合、刻印が白く見えるので視認性が悪くなると思いますが、LEDの光量をそれなりに大きくすれば大丈夫ではないかと思います。
★2019/02/11 追記
疑似ニキシーのフレームを3Dプリンタで作ってみました。ナンバープレートの淵が光ると数字の視認性が悪くなるので淵を囲むようにしています。 led基板も底部に付けて基板の両サイドからピンヘッダで信号を出そうと考えています。
疑似ニキシーのフレーム |
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チップLED基板(パターン作成中) |
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ニキシー管もどきの製作(その2) [CNC]
アクリル板にLEDで照射してニキシー管のように表示する疑似ニキシーに関して、注文していたアクリル板が届いたので少し追加実験をしてみました。
使用したアクリルは2mm厚のものです。ナンバーのプレートサイズは 20 X 25 [mm]でボトム部に導光のための突起を付けました。
前回と同様にDesignSparkMechanicalでフレーム形状を作りdxf形式で吐出したファイルをEstlcamに読ませて数字データを追加し、NCファイルを作成しています。その後、CNCルーターで切削しました。
今回は数字の部分は0.2mmのピラミッド形状のエンドミルで0.4mmの深さで切削し、数字の切削幅を細くしています(前回記載した対策案の2番目)
また、プレートを固定するフレームを3Dプリンタで作成し、LEDの照射光が他のプレートに漏れにくくしました。
下の写真はフレームにナンバープレートを収めた状態の外観です。フレームの底面にはLED照射用の窓を付けました。ナンバープレートは手前から'0'から順番に入れています('9'が一番奥)
最終的には基板化してマイコン制御する予定ですが今回はLEDをテープで仮止めした状態で視認性を確認しました。
手持ちの青色のチップLEDを使っていますが疑似ニキシー管としてはオレンジ色がいいのでオレンジ色のチップLEDをebayで注文しました。
'2'のプレートに照射したときの写真が下の写真です。肉眼で見ると写真よりも見易く感じます。
下の写真が一番奥にある'9'を表示している写真です。
手前のプレートの番号の刻印に邪魔されて見え辛くなっています(肉眼で見ると写真よりは見易いけど)。
やはり数字の線を細くしても手前のプレートとの重なりの多い上部の横線等は見辛くなりますねぇ^^;
対策としては
等が考えられますが、2)と3)はCADのフォントデータをそのままでは使えないので手間がかかりそうです。
また、既にやられている方がいらっしゃいますが、蛍光インクを使うのもいいかも・・・
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使用したアクリルは2mm厚のものです。ナンバーのプレートサイズは 20 X 25 [mm]でボトム部に導光のための突起を付けました。
前回と同様にDesignSparkMechanicalでフレーム形状を作りdxf形式で吐出したファイルをEstlcamに読ませて数字データを追加し、NCファイルを作成しています。その後、CNCルーターで切削しました。
今回は数字の部分は0.2mmのピラミッド形状のエンドミルで0.4mmの深さで切削し、数字の切削幅を細くしています(前回記載した対策案の2番目)
今回作成したナンバープレート |
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また、プレートを固定するフレームを3Dプリンタで作成し、LEDの照射光が他のプレートに漏れにくくしました。
フレーム |
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下の写真はフレームにナンバープレートを収めた状態の外観です。フレームの底面にはLED照射用の窓を付けました。ナンバープレートは手前から'0'から順番に入れています('9'が一番奥)
疑似ニキシーモジュール |
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最終的には基板化してマイコン制御する予定ですが今回はLEDをテープで仮止めした状態で視認性を確認しました。
手持ちの青色のチップLEDを使っていますが疑似ニキシー管としてはオレンジ色がいいのでオレンジ色のチップLEDをebayで注文しました。
'2'のプレートに照射したときの写真が下の写真です。肉眼で見ると写真よりも見易く感じます。
'2'の表示 |
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下の写真が一番奥にある'9'を表示している写真です。
手前のプレートの番号の刻印に邪魔されて見え辛くなっています(肉眼で見ると写真よりは見易いけど)。
'9'の表示 |
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やはり数字の線を細くしても手前のプレートとの重なりの多い上部の横線等は見辛くなりますねぇ^^;
対策としては
- 数字の線の透過率を上げる
- フォントを工夫して重なりを少なくする
- 数字を複数の線で表現する(透過率を上げる一つの方法ですが)
等が考えられますが、2)と3)はCADのフォントデータをそのままでは使えないので手間がかかりそうです。
また、既にやられている方がいらっしゃいますが、蛍光インクを使うのもいいかも・・・
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ニキシー管もどきの製作 [CNC]
透明な樹脂板に光を当てると絵が浮きでるるもの(導光板)がtwitterで話題になっていたので同じようなことを樹脂板にレジンを塗布してレーザーカッターでドット絵を描くことでできないものか等考えていたら、同じくtwitterでLED制御でニキシー管のような表示をするものも見かけました。CNCを持っていれば作れそうなので実験してみました。
数か月前にアクリル板の端材セットを購入したのでアクリル板は結構ありますが、今回の場合、10枚重ねて使うので板厚が薄くないと都合が悪いです。
部屋の中を見渡すと手ごろなものとしてCDケースがあったのでこれを材料にして作ってみます^^
最初に DesignSparkMechanicalを使って28 x 18(mm)の長方形の枠を10個作りdxf形式でファイル出力します。
出力したdxfファイルをEstlcamで読込み、数字を反転した状態で追加します。CDケースの厚さは1.2mmだったので切り出しのために1.5mmまで切削するようにしました。数字の部分はエンドミルのZ軸1回分の移動量に合わせ0.5mmの深さにしています。全体の設定が終わったらNCファイルとして出力します。
grblControlでNCファイルを読込んだ画面が下のキャプチャです。後はCNCを動かして切削するのみです。3D表示部の右下に書かれているように予定時間は19分25秒です。
切削が完了したところで写真を撮りました(切削中は潤滑油「切削」を供給するので写真を撮れなかったw)
今回は0.8mmのエンドミルを使いました。写真では見づらいですが、エンドミルには樹脂が溶けて球状にこびり付いています。潤滑油を逐次供給していましたがエンドミルに段々樹脂が付いてくる(たまに取れたりもするけどまた付く)。
切り出したプレートを洗剤で洗ってから黒い用紙の上に並べ、横からライトで照らした状態が下の写真です。
上記のようにエンドミルに樹脂屑が溶けて付いてくるので最後に切り出した「9」の切出しが若干汚いため、枠も光っていますw
夕方から作業を開始したこともあり、今日はここまでです^^;
今回作ったプレートを重ね、下から表面実装のLEDで照らすようにすれば、ニキシー管もどきが完成します。
★2018/11/19 追記
プレートを10枚重ねてみると奥の数字が手前の数字にじゃまされて見づらくなってしまいます・・・
ニキシー管は電極が黒く細いので目立ちません(陽極の網目もあるし)が、今回の場合、点灯していない数字が白いので邪魔になります。
点灯していない数字プレート越しに向こう側がより見易くなるようにする必要があるので
等の対策が考えられます。
1の実験として
をやってみた結果が下の写真です。
結果としてUVレジンを補充した場合のみ若干改善されました。アセトンは・・左下にこぼしてしまったw
もっと透明にできればいいのですが・・・
発想を変えて太めの透明な線(釣り糸?)等の表面に少しだけヤスリ掛けして数字の形にする(光っちゃダメなところは黒色で塗装)とかw
★2018/11/23 追記
CDケースの素材はポリスチレンなのでアクリルであれば結果は異なると思われます。
★2018/12/07 追記
10枚重ねた場合でも後ろのパネルを見易くするための対策を上で2項目書きましたが、もっといい方法として
ということから文字型で切り抜いたアクリルパネルと刻印無しのアクリルパネルを重ね合わせればいいのではないかと考えています。
アクリルであればアクリル用の接着剤やアセトン等で重ね合わせて接着した場合、パネルの境目で光源からの光があまり反射せずに上側の側面にも光が供給されるはずです。
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数か月前にアクリル板の端材セットを購入したのでアクリル板は結構ありますが、今回の場合、10枚重ねて使うので板厚が薄くないと都合が悪いです。
部屋の中を見渡すと手ごろなものとしてCDケースがあったのでこれを材料にして作ってみます^^
最初に DesignSparkMechanicalを使って28 x 18(mm)の長方形の枠を10個作りdxf形式でファイル出力します。
DesignSparkMechanicalでフレーム図描画 |
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出力したdxfファイルをEstlcamで読込み、数字を反転した状態で追加します。CDケースの厚さは1.2mmだったので切り出しのために1.5mmまで切削するようにしました。数字の部分はエンドミルのZ軸1回分の移動量に合わせ0.5mmの深さにしています。全体の設定が終わったらNCファイルとして出力します。
EstlcamでNCファイル作成 |
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grblControlでNCファイルを読込んだ画面が下のキャプチャです。後はCNCを動かして切削するのみです。3D表示部の右下に書かれているように予定時間は19分25秒です。
grblControlでNCファイル読込み |
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切削が完了したところで写真を撮りました(切削中は潤滑油「切削」を供給するので写真を撮れなかったw)
今回は0.8mmのエンドミルを使いました。写真では見づらいですが、エンドミルには樹脂が溶けて球状にこびり付いています。潤滑油を逐次供給していましたがエンドミルに段々樹脂が付いてくる(たまに取れたりもするけどまた付く)。
切削完了時の状態 |
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切り出したプレートを洗剤で洗ってから黒い用紙の上に並べ、横からライトで照らした状態が下の写真です。
上記のようにエンドミルに樹脂屑が溶けて付いてくるので最後に切り出した「9」の切出しが若干汚いため、枠も光っていますw
CDケースから切り出したプレート |
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夕方から作業を開始したこともあり、今日はここまでです^^;
今回作ったプレートを重ね、下から表面実装のLEDで照らすようにすれば、ニキシー管もどきが完成します。
★2018/11/19 追記
プレートを10枚重ねてみると奥の数字が手前の数字にじゃまされて見づらくなってしまいます・・・
ニキシー管は電極が黒く細いので目立ちません(陽極の網目もあるし)が、今回の場合、点灯していない数字が白いので邪魔になります。
点灯していない数字プレート越しに向こう側がより見易くなるようにする必要があるので
- 数字を透明に近くする
- 数字の切削幅を小さくする
等の対策が考えられます。
1の実験として
- 数字の溝をUVレジンで埋める
- アセトン処理して透明にする
- ヒートガンで加熱し透明にする
をやってみた結果が下の写真です。
結果としてUVレジンを補充した場合のみ若干改善されました。アセトンは・・左下にこぼしてしまったw
もっと透明にできればいいのですが・・・
発想を変えて太めの透明な線(釣り糸?)等の表面に少しだけヤスリ掛けして数字の形にする(光っちゃダメなところは黒色で塗装)とかw
改善実験 |
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★2018/11/23 追記
CDケースの素材はポリスチレンなのでアクリルであれば結果は異なると思われます。
★2018/12/07 追記
10枚重ねた場合でも後ろのパネルを見易くするための対策を上で2項目書きましたが、もっといい方法として
- 刻印した文字の側面だけが光るようにする
- かといって文字の形に切り抜くとパネルの向こう側は見易くなるけど下部から光源で照らした場合、側面の上方にある側面へ光が届きにくくなる(上側の側面が陰になり光りにくくなる)
- 文字型で切り抜かずに側面だけすりガラス状にする(パネルと水平な面は透明)のは加工作業の難易度が高い
ということから文字型で切り抜いたアクリルパネルと刻印無しのアクリルパネルを重ね合わせればいいのではないかと考えています。
アクリルであればアクリル用の接着剤やアセトン等で重ね合わせて接着した場合、パネルの境目で光源からの光があまり反射せずに上側の側面にも光が供給されるはずです。
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