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フィラメント乾燥機 [3D_printer]

 今回はフィラメント乾燥用にかなり前(2022年3月27日)に購入したフードドライヤーを使って初めてフィラメントを乾燥してみましたのでメモしておきたいと思います。通常はシリカゲルを入れた密閉容器にフィラメントを入れプリンタに接続した状態にしているのですが、今回は交換で取り外したフィラメントをシリカゲルと共にチャック付きビニール袋に入れていたことで湿気を含んでしまったようです。

 買い置きしていたフードドライヤーは下の写真の RoomMate というものです。
 1時間~12時間(1時間刻み)でタイマー設定が可能で、温度は35℃~70℃範囲を 5℃単位で設定できます。当時の購入価格は ¥4,480 でしたが先程 Amazon で確認したところ ¥5,280 に値上がりしていました。

フードドライヤー RoomMate


 乾燥対象のフードを乗せるためのトレイが5段ありますが、スプールに巻かれたフィラメントが入るようにするため、3段分のトレイの中央をくり抜きました。
 2つのトレイをくり抜かずに残したのは最下段にくり抜き無しのトレイが必要なこととこの乾燥機が SLA 方式の3Dプリンタの造形物の乾燥にも使用可能なためです。また、側面部分に格子状の部分を残してくり抜いたのは残った格子部に金網等を引掛けることで本来のフード乾燥機として使う余地を残したかったからです。
 最初はニッパーで格子の部分を切断しようとしましたが、ひびが広がりそうだったので今は使用していない古い半田ごてにK型(ナイフのような形状)のこて先を付けて溶断しました。

トレイ加工


 実際にフィラメントを入れた状態が下の写真です。最下段のトレイは従来のものを置き、その上に中央をくり抜いたトレイを3段重ねています。なんかこう様になっていますね^^

フィラメント格納後の状態


 Amazon で探した専用のフィラメント乾燥機の説明には今回の乾燥対象の PETG は 65℃ で2時間 と書いてあったので 65℃で3時間乾燥してみました。
 乾燥後に気が付いたのですが、フィラメント種別による設定温度はそれぞれの乾燥機の説明でもばらつきがあり、「フィラメントの乾燥で気を付けておきたい3つのこと」を参照させて頂くとスプール自体も 65℃ あたりから熱でたわむことがあるようなので PETG フィラメントの乾燥温度は 60℃ あたりが適切だったかもしれません(今回はスプールのたわみは殆ど発生しませんでした)。

 フィラメント乾燥の Before/After での造形例を下図に示します。
 もともと円錐形の先端部分がだまの状態になることからフィラメントを乾燥しようと思ったのですがだまの状態はあまり改善しませんでした。しかし、乾燥後は(新品だった頃と同様に)表面の艶が増すという効果を確認できました。

乾燥前(上)と乾燥後(下)の造形比較(その1)


 上図のだまは積層したフィラメントが固まる前に次の積層が始まることで下層のレイヤが巻き込まれてだまになるのではないかと推測しています。対策としてはクーリングファンの強化もしくは複数同時に造形することで次のレイヤの積層までの時間を長くする等が考えられます。
 しかし後者の場合、このような縦長の形状での複数の造形では PETG での糸引き問題が出やすくなるので、暫定対処として円錐形を縦に2分割して造形後に接着剤で貼り合わせることにしました。

 フィラメント乾燥前後の造形状態の比較の2つ目のサンプルとして六角柱の造形例が下図になります。
 写真では判り辛いかもしれませんが、乾燥後の方が表面の光沢が増しています(というか乾燥前のものは艶消しのような状態)。

★追記 2024/04/20 {
 上記のだま対策として書いた後者の複数造形による対策を試してみました。乾燥前に試した時には PETG で発生しやすい糸引きが多数発生しのたのですが、乾燥後では糸引きはほとんど発生せず、かつだま問題も解消しました。
}

乾燥前(上)と乾燥後(下)の造形比較(その2)


 おまけで乾燥前のフィラメントの重さを計った時の写真を貼っておきます。乾燥後にも重さを計ろうと計画していましたが、いざ乾燥が終了してみるとなるべく外気に晒さないようにと焦って作業した為、重さを計るのをすっかり忘れてしまいましたw

乾燥前のフィラメントの重量


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