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レーザーカッターの購入(その3) [LaserCutter]

 前回の記事で ebay から購入したレーザーカッター(2000mW)に添付されていたアプリケーションが少し不安定であるということを書きました。

 いろいろ試しているうちにアプリケーションが生まれ変わりました(謎)

 どういうことかというとアプリケーションインストール時にレーザーカッターをUSBへ接続するよう求められますが、この際のやり取りで対応する機能を決めているようで、不安定さゆえ何回か再立ち上げしているうちに機能の制約が外れ、機能アップしましたw
 しかも動作的にも安定しました(少なくともアプリが固まることはなくなった)

 どのマシンの対応機能を表示するかの情報はアプリケーションをインストールしたフォルダ内にある「Setting.xml」に保存されているものと推測されますが、拡張子がxmlなのに中身はバイナリデータになっていてファイル構造を解析しないと設定内容が解りません。

 まず、ピクチャ機能ですが下が画面キャプチャで「Test Size」などのボタンが増えています(Z軸移動ボタンも表示されていますがこれはCNCマシン用なのでレーザーカッターでは使いません)
 画面だけではなく、ラスタスキャン方式で刻印する際、今までよりも数倍早くレーザーのON/OFFができるようになりました ^^)/
 YouTube で見ることができる同程度の機能のもの(ほとんどが Benbox というソフトを使っているようです)と同じくらいの速さになりました。
 また、Burning Time の最短時間も以前より短くできるようになり調整範囲が広がりました。

ピクチャ機能


 NC送信機能側の画面キャプチャが下の図ですが、こちらもいろいろ操作ボタンが増えました。
 一番うれしいのは DXF ファイルの読込みができるようになったことです。これでCADで作成したデータをそのまま使えるようになりました。
 以前は NCファイルのみが読込み可能で、NCファイルの作成は Inkscape にプラグインを追加することでできそうだというところまで解ったのですが DXFファイルが読めるようになったので助かりました。

 また、Repeats設定(指定回数繰り返す)もできるようになったことからレーザー照射ポイントの周りを焦がさずにカットできるようになりました。但し、アプリ起動時の位置が原点になるようでアプリ操作でレーザー位置を変更した場合はアプリを再起動しないと2回目以降のカッティング位置がずれてしまうというバグがあります
★2017/01/09 修正
 「Device setting」タグで「CNC Mill Laser」を選択したところ、アプリでレーザースポットを移動後もリピートでの位置ずれがなくなりました。

 少し試したところ、3mm厚のアクリルも奇麗にカットできました。今後簡単なケース作成等に利用できそうです(但し、透明やブルーなどはカットできない)。
  • アクリル
     黒色 3mm厚
     speed 50mm/min 6回でカット可能
  • ポリプロピレン
     ライトグレー 1mm厚
     切断回数を増やしても溶けて固まり切断できない
     黒色なら切断できるかも

 紙やフェルト等は薄いものであれば一回で奇麗にカットできます。

NC送信機能


 設定画面も大きく変わりました。設定ウィンド右上のウィンド最小化ボタンの左隣をクリックするとオンラインアップデート機能も表示さるようになりました。

設定画面


 当初から気になっていたレーザースポットの大きさについてですが、生基板をアクリル系の黒色スプレーで塗り、2mm 長の十字を照射した結果が下の写真です。
 十字の交差箇所から先端までが 1mmなので レーザースポットのサイズは 0.2mm程度の楕円形のようです(ものにより個体差があると思います)。

 何故基板に照射しているかというと・・・・・以前試みた カッティングマシンでプリント基板製作 の続きとしてレーザーカッターを使ってプリント基板を作ってみたいからです。

 高出力レーザーであれば、生基板の銅層を直接切断したり、生基板に塗装してから塗装面をレーザーで剝がしエッチングする方法を書いているWEBサイトがありますが、2000mW レーザーではそこまでパワーはなく、アクリル塗装のアクリルが蒸発しないで残ってしまい(銅自体が熱伝導率が高いので銅に近い部分の塗装を高温にできない)なかなかうまくいかず試行錯誤中です。

レーザースポット形状


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レーザーカッターの購入(その2) [LaserCutter]

 前回の記事で書いたレーザーカッターについてインターネットで探しても日本のWEBサイトには同様なキットを買ったという情報が見当たらなかったので状況と添付されている制御ソフトの機能についてメモしておきます。

 コントロール基板には2個スイッチがついていて添付されていたミニCDに画像ファイルで中国語の説明が書いてありましたが意味不明でしたw
 1つはステッピングモーターへの電源供給のON/OFF(押した状態でON)でACアダプタをつないだ状態でもOFFにすると手でレーザーユニットの位置を変更できるようになります。
 もう1つのスイッチはONにするとレーザービームが弱く出る状態になるのでビーム位置の確認が楽になります。

 レーザーユニットはピント調整できるのですがいくら調整してもビームの形状が線状(長さが約 4 mm)でスポット形状になりません。
 円形をテスト刻印してみると線状方向にボケることはないのでビームのパワーは1点に集中しているようです。でもピント合わせがやり辛い・・
 ビーム形状の調整方法について販売元に問合せ中で何回かメールでやり取りしていますがまともな回答が来ていません。^^;;

★2016/12/12 追記
 販売者から「ビームの形状は調整できない」という回答が来ました。最初からそう言ってくれればいいのに・・・


ビーム形状



 ダイソーから買ってきた板材(桐)にテスト刻印したものが下の写真です。

テスト刻印



★2016/12/17 刻印サンプルを追記
 刻印具合は対象物にも大きく依存します。切った抵抗の足等を入れて再利用するために使っているケースの蓋に刻印してみました。

刻印サンプル



 組立キットのCDに入っていた制御ソフトには3つの機能があります。機能的にはそれなりに充実していますが少し不安定です。
  1. ピクチャ機能
     2値化データを刻印する機能で画像ファイルを読み込んで二値化し刻印する機能です。二値化のスレッショルドは6通りの中から選択できるようになっています(スライドでスレッショルドを決められる方が便利と思う)。
     また、テキストを入力し、フォント種別やサイズ指定して刻印することもできます。1ドットのサイズやビーム照射時間も変更できるようになっています。

     しかし、レーザーユニットの制御は供給電源のON/OFFで行っている(レーザーユニットと制御基板は電源ラインのみで接続されている)ため、ドットを打つ毎にX軸方向の動きが止まり、刻印するのにかなり時間が掛かります。照射時間指定にも依存しますが1~2ドット/秒程度の速度なので小さな図形でも10分以上掛かります。

    ★23016/12/18 追記 {
     [Grbl Settings」のタグにある「step idle delay,msec」の項目が 250 になっていましたが 50 に変更したら 8ドット/秒程度になり、初期設定の時より数倍早くなりました。
    }

     PWM制御などでビームの強弱制御していないため、YouTube等でよく見るようなビームを水平に動かしながらスラスラと刻印するようにはなりません。写真のようなグレースケールの刻印もできません。
     また、500 mWのレーザーユニットを前提としているためか、ビーム照射時間を最短にしても木材に刻印すると濃すぎる傾向があります(ピント調整をきちんとすれば改善されるかもしれませんが)

     画面左側にあるカーソルボタンでビームの移動およびON/OFF制御ができます。以降の機能でもそうですが刻印開始時のビーム位置が原点として扱われます。
     また、フォント指定する際にアプリが固まることがあります。^^;

    ピクチャ機能

  2. NC送信機能
     上記のピクチャ印刷機能のようにドット印刷するのではなく、ビームの移動データに従って刻印(カット)する機能です。線での描画なので比較的短時間で刻印できます。
    • NC ファイル読込機能
      GCode等の NCファイルを読込んで刻印する機能です。対応しているファイル種別は未確認です。
    • ピクチャ読込機能
       ピクチャファイルを読込んで刻印する機能で Full Mode(黒塗り部分は横線で塗りつぶしたようにビームが動く)と Cutting Mode(アウトラインを抽出しビームが動く)の2つのモードを選択できます。
    • テキスト機能
       入力したテキストを刻印する機能でフォント種別やアウトラインか塗りつぶしかを選択できます。

    NC送信機能

  3. クイック刻印機能
     入力したテキストを刻印します。刻印される文字はアウトライン(縁取り)ではなく、ラインの組合せで文字が表現されます。制御ソフトのfontディレクトリ内にあるベクトル形式のフォントデータを使っているようで フォントの選択はできません。(当然漢字には未対応)
     また、スペースを入力しても無視されます ^^;

  4. クイック刻印機能


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レーザーカッターの購入 [LaserCutter]

 以前から気になっていたレーザーカッターを購入してみました ^^

 購入したのは中華製で激安の DIY 2000MW Mini Laser Engraving Machine Laser Engraver Cutter Printer 17*20cm でebayでの購入になります。
 2016/11/16 に注文し、12/3にヤマト運輸から届きました。途中で販売業者からChinese characterで日本名を教えて欲しいとのメールがあり(ebayに登録した住所と名前はアルファベット表記)、不思議に思いながら連絡しました(使用コードはunicode)がヤマト運輸の送り先が住所も名前も漢字で書いてあったので納得しました。

 仕様概要は
  • Equipment size: 310mm * 260mm* 205mm (L * W * H)
  • Engraving area: 200mm * 170mm
  • Laser Power: 2000mw
  • Laser Power Supply: 12V
  • Input voltage: 12V
  • Number of axes: X axis, dual Y-axis
  • Accuracy: 0.1MM
  • Main features: low light positioning, engraving preview, gray sculpture, contour carving, entity carving

 購入価格はタイムセール中で送料込みで 22,246 円です。(2000mWでこの値段ならかなり安いのでは?)
 Y軸側ステッピングモーターが1個構成ならもっと安いものもありましたが、Y軸のモーターは2個の方が安定しているものと思います。
 送られてきた部品の写真がこれです。

部品の写真


 ミニCDが同封されていましたが、組立方法が書いてあるワードファイルが開けず焦りました。ファイル名を中国語からアルファベットに変更したら開けるようになりました。
 でもファイルを開いて見たら説明で書いてある部品が送られてきたもの(ebayで見たものと同じ)と違い、まぁ激安なのでこんなものなのかな~といった感じでした。
 構造自体がシンプルなのでebayの商品説明にあった全体写真も参考にしながら組み立てました。ボルトのスペーサーが3通りの長さのものが入っていましたが説明書上はどこにどれを使うかの説明も無く、また部品数が足りているのかのチェックもままならない状態でした。
 最初に全体写真を見ながらここにこの部品を使えば数が足りるという組立シナリオを考えてから組み立てたので結構時間がかかりました。説明書が適切であれば1時間半もあれば十分組み立てられたでしょう。
 組立後の写真が下の写真です。

完成写真(色々調整中)


 構造自体はよく考えられているという印象です。このキットの部品のような分厚い透明アクリル板をスパスパ切れる環境があったらなぁ~と憧れてしまいます(今回購入した青色レーザーでは無理)
 またミニCDに入っていたソフトは英語メニューなので助かりました(でもたまに固まったりして少し不安定です^^;)。
 今回の組み立てで独自に施した対処は
  1. X軸の動きが渋い
     下側のベアリング(ローラー)を取り付ける穴を下側に若干広げ長孔にしたことでスムーズな動きになりました。
  2. Y軸ステッピングモーターのコードの束線用穴追加
     ステッピングモーターはコスト削減のためかコネクタ無しで細いコードが直に出ていて延長用のコードが繋がってる状態です。
     Y軸が動いてもステッピングモーターからの細いコードが動かないようにタイラップで固定しました。近くにタイラップを通す穴が無かったのでモーターを固定している6.5mmのアクリル板にタイラップが通せる穴を開けました。当然制御基板側のケーブルもタイラップで固定しています。

 3Dプリンタと違ってレーザーカッターは静かなので夜でも気兼ねなく使えていいですねぇ。少し煙いのでこれからの寒い時期にはつらくなるかもしれませんが・・・w

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