光造形式3Dプリンタの購入(その4)造形状況 [LCD3D_Printer]
光造形式の3Dプリンタは造形物の精度が高いので「レトロマイコン86ボードの構想(その16)プリント基板完成」の記事で書いたV20(i8088互換)を使ったCP/M-86が動作する自作のボードのケース作成を試みてみました。
私が使っているプリンタはELEGOO MARS UVで造形物の最大サイズが68x120x155[mm]で余り大きくはありません(他のLCD方式の光造形式プリンタもほぼ同じ)
前回の記事「光造形式3Dプリンタの購入(その3)造形の精度」に追記したようにスライサー(ChituBOX)での造形物の最大サイズはX:68.4 Y:2120.96 Z:150 [mm] になっています。
今回作成予定のケースは下図でサイズとしてはフロントパネルとバックパネルが最大になります。
フロントパネルは 68.1 x 102.4 [mm]でXサイズはカタログスペックより大きく(設定値よりは若干小さい)、ぎりぎり出力できるサイズになっています。
各パーツを出力してみましたが板厚が一定しないという問題が発生しました。
例えばフロントパネルの出力結果は下の写真です。
しかし、下の右側からの写真を見て判るように厚さが一定ではありません(他の部品でも同様の現象が発生している)。
実測してみるとみ右上の端の厚さが 3.15mm で右下の厚さが 2.45mm でした。
また、若干反っています。反りについては温めた状態で直すことができるでしょうが、板厚のバラツキはどうしようもありません^^;
今回はレベリングを造形の都度行うようにしています(今までは開封時に1回やってそのまま使っていました)。
原因が判っていないのでまだ対策できていませんが、ビルドプレートへの固着面積が大きくなると、FEPフィルムから剥がす時の抵抗が大きくなり、プレートが動いて傾いてしまう?でもそれなら板厚のバラツキがもっと出そうにも思います。
そもそもレベリング時点でうまくできていない?(LCDの周辺にレジン漏れ防止のために貼ったマスキングテープが悪さをしている?)
ケース作成が暗礁に乗り上げたので気分転換に「キーホルダの作成」の記事で書いたキーホルダを出力してみました。
サポート材が不要なようにFDM方式で出力した時と同様に半分に分けて出力しました。
この場合、出力物を合体させる必要がありますが、レジンは瞬間接着剤ではうまく接着できなかったのでレジンを塗って張り合わせ、紫外線ライトを照射することで接着しました。
こういうものは光造形式3Dプリンタの得意分野ですねぇ。
IPAで洗浄後の造形物は表面が艶消しのようになっているのでUVカットのスプレーを塗布して光沢を出しています。
★2020/04/17 追記
「レトロマイコン86ボードの構想(その19)ケース作成」の記事にPic24V20基板のケースをFDM方式の3Dプリンタを使ってPLAフィラメントで作成した際の作業内容を記載しました。
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私が使っているプリンタはELEGOO MARS UVで造形物の最大サイズが68x120x155[mm]で余り大きくはありません(他のLCD方式の光造形式プリンタもほぼ同じ)
前回の記事「光造形式3Dプリンタの購入(その3)造形の精度」に追記したようにスライサー(ChituBOX)での造形物の最大サイズはX:68.4 Y:2120.96 Z:150 [mm] になっています。
今回作成予定のケースは下図でサイズとしてはフロントパネルとバックパネルが最大になります。
Pic24V20基板のケース(CAD) |
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フロントパネルは 68.1 x 102.4 [mm]でXサイズはカタログスペックより大きく(設定値よりは若干小さい)、ぎりぎり出力できるサイズになっています。
各パーツを出力してみましたが板厚が一定しないという問題が発生しました。
出力したケースの各パーツ |
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例えばフロントパネルの出力結果は下の写真です。
フロントパネルの造形結果 |
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しかし、下の右側からの写真を見て判るように厚さが一定ではありません(他の部品でも同様の現象が発生している)。
実測してみるとみ右上の端の厚さが 3.15mm で右下の厚さが 2.45mm でした。
また、若干反っています。反りについては温めた状態で直すことができるでしょうが、板厚のバラツキはどうしようもありません^^;
フロントパネルの板厚 |
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今回はレベリングを造形の都度行うようにしています(今までは開封時に1回やってそのまま使っていました)。
原因が判っていないのでまだ対策できていませんが、ビルドプレートへの固着面積が大きくなると、FEPフィルムから剥がす時の抵抗が大きくなり、プレートが動いて傾いてしまう?でもそれなら板厚のバラツキがもっと出そうにも思います。
そもそもレベリング時点でうまくできていない?(LCDの周辺にレジン漏れ防止のために貼ったマスキングテープが悪さをしている?)
ケース作成が暗礁に乗り上げたので気分転換に「キーホルダの作成」の記事で書いたキーホルダを出力してみました。
サポート材が不要なようにFDM方式で出力した時と同様に半分に分けて出力しました。
この場合、出力物を合体させる必要がありますが、レジンは瞬間接着剤ではうまく接着できなかったのでレジンを塗って張り合わせ、紫外線ライトを照射することで接着しました。
キーホルダ |
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こういうものは光造形式3Dプリンタの得意分野ですねぇ。
IPAで洗浄後の造形物は表面が艶消しのようになっているのでUVカットのスプレーを塗布して光沢を出しています。
紫外線カットスプレー |
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★2020/04/17 追記
「レトロマイコン86ボードの構想(その19)ケース作成」の記事にPic24V20基板のケースをFDM方式の3Dプリンタを使ってPLAフィラメントで作成した際の作業内容を記載しました。
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