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光造形式3Dプリンタの購入(その6)Pic24V20のパネル作成 [LCD3D_Printer]

 「光造形式3Dプリンタの購入(その4)造形状況」の記事で書いたようにLCD方式の3DプリンタでPic24V20のケースを作成しようとした際に出力したパネルの厚さが一定にならない問題が発生したため、FDM方式の3Dプリンタでケースを作成し「レトロマイコン86ボードの構想(その19)ケース作成」の記事に詳細を書きました。

 しかしこの時作成したケースはパネル部分が不透明なため、手作り感が強すぎる印象がありましたw
 今回は透明なレジン(AnycubicのClearレジン)を使用してパネルを立てて配置してLCD方式のプリンタで出力してみました。
 ケースの設計をFDM方式用にモディファイした段階で平置きではもはや造形サイズがオーバーしているので縦方向にすることで何とか入りました。出力時間は10時間15分です^^;;

CHITUBOXでの配置


 出力結果が下の写真で、いくら光造形方式でも側面は積層面なので細かな凹凸ができて透明レジンを使っても透明度はあまり出ません。

LCD方式光造形出力結果


 そこで今回はコンパウンドを使って艶出しをしてみました。

使用したコンパウンド


 このコンパウンドは評価用の少量組合せセットで3種類(50um,2um,1um)が25gづつ入ったセットです。

 2umで艶出して、ボトム面(左側)の下半分だけを1umで仕上げてみました(あまり変化が無かったので1umは部分的に適用)。

コンパウンド処理後


 透明度はあまり向上しない結果となりました(コンパウンド前にヤスリでヤスればもっと透明になったかも)
 最後に紫外線カットスプレーでトップコーティングしました。

紫外線カットスプレー


 トップコーティング後は流石に透明度が向上しています。表面が平面でないため、写真では判りませんが透かして見ると遠くのものはぼやけてよく見えない状態です。
 白い部分は反射です(これを入れないとどこがパネルかわからないのでわざと入れています)

トップコーティング後の状態


 また、クリアレジンを使っていますが微妙に黄色みがかっています。

パネルの色合い


 プリンタで出力した時点で気が付いていたのですが、パネルの中央横方向にギザギザの線(気泡?)が出ています。
 直線であればLCDのドット欠けという可能性もありますが、線ではないので原因不明(判る人がいたら教えてください)です^^;;;

★2020/05/03 追記 {
 一次原因としては、バット中央縦方(気泡混入部)でレジンの硬化が他の部分より弱いために気泡が混入したものと推測されます。
 硬化が弱かった理由としてはこの部分のUV-LEDの出力が弱い、LCDまたはFEPフィルムの紫外線透過率が悪くなっている等が考えられます。
}

 最後に、Pic24V20のケースとして今回のパネルを組み込んだ写真を貼っておきます。

 基板自体がぼけて見えるのは前述のようにパネルの厚さに凹凸があるためであり、被写界深度が超狭いということではありません。

Pic24V20ケース(トップ面)


 ボトム面の様子は下の写真のとおりです。

Pic24V20ケース(ボトム面)



★2020/10/07 追記
 「レトロマイコン86ボードの構想(その20)ケース作成2」の記事にCNCを使ったパネル作成について記載しました。


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