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ニキシー管もどきの製作 [CNC]

 透明な樹脂板に光を当てると絵が浮きでるるもの(導光板)がtwitterで話題になっていたので同じようなことを樹脂板にレジンを塗布してレーザーカッターでドット絵を描くことでできないものか等考えていたら、同じくtwitterでLED制御でニキシー管のような表示をするものも見かけました。CNCを持っていれば作れそうなので実験してみました。

 数か月前にアクリル板の端材セットを購入したのでアクリル板は結構ありますが、今回の場合、10枚重ねて使うので板厚が薄くないと都合が悪いです。
 部屋の中を見渡すと手ごろなものとしてCDケースがあったのでこれを材料にして作ってみます^^ 
 最初に DesignSparkMechanicalを使って28 x 18(mm)の長方形の枠を10個作りdxf形式でファイル出力します。

DesignSparkMechanicalでフレーム図描画


 出力したdxfファイルをEstlcamで読込み、数字を反転した状態で追加します。CDケースの厚さは1.2mmだったので切り出しのために1.5mmまで切削するようにしました。数字の部分はエンドミルのZ軸1回分の移動量に合わせ0.5mmの深さにしています。全体の設定が終わったらNCファイルとして出力します。

EstlcamでNCファイル作成


 grblControlでNCファイルを読込んだ画面が下のキャプチャです。後はCNCを動かして切削するのみです。3D表示部の右下に書かれているように予定時間は19分25秒です。

grblControlでNCファイル読込み


 切削が完了したところで写真を撮りました(切削中は潤滑油「切削」を供給するので写真を撮れなかったw)
 今回は0.8mmのエンドミルを使いました。写真では見づらいですが、エンドミルには樹脂が溶けて球状にこびり付いています。潤滑油を逐次供給していましたがエンドミルに段々樹脂が付いてくる(たまに取れたりもするけどまた付く)。

切削完了時の状態


 切り出したプレートを洗剤で洗ってから黒い用紙の上に並べ、横からライトで照らした状態が下の写真です。
 上記のようにエンドミルに樹脂屑が溶けて付いてくるので最後に切り出した「9」の切出しが若干汚いため、枠も光っていますw

CDケースから切り出したプレート


 夕方から作業を開始したこともあり、今日はここまでです^^;
 今回作ったプレートを重ね、下から表面実装のLEDで照らすようにすれば、ニキシー管もどきが完成します。

★2018/11/19 追記
 プレートを10枚重ねてみると奥の数字が手前の数字にじゃまされて見づらくなってしまいます・・・
 ニキシー管は電極が黒く細いので目立ちません(陽極の網目もあるし)が、今回の場合、点灯していない数字が白いので邪魔になります。

 点灯していない数字プレート越しに向こう側がより見易くなるようにする必要があるので
  1. 数字を透明に近くする
  2. 数字の切削幅を小さくする

等の対策が考えられます。

 1の実験として
  • 数字の溝をUVレジンで埋める
  • アセトン処理して透明にする
  • ヒートガンで加熱し透明にする

をやってみた結果が下の写真です。
 結果としてUVレジンを補充した場合のみ若干改善されました。アセトンは・・左下にこぼしてしまったw

 もっと透明にできればいいのですが・・・
 発想を変えて太めの透明な線(釣り糸?)等の表面に少しだけヤスリ掛けして数字の形にする(光っちゃダメなところは黒色で塗装)とかw

改善実験

★2018/11/23 追記
 CDケースの素材はポリスチレンなのでアクリルであれば結果は異なると思われます。

★2018/12/07 追記
 10枚重ねた場合でも後ろのパネルを見易くするための対策を上で2項目書きましたが、もっといい方法として
  • 刻印した文字の側面だけが光るようにする
  • かといって文字の形に切り抜くとパネルの向こう側は見易くなるけど下部から光源で照らした場合、側面の上方にある側面へ光が届きにくくなる(上側の側面が陰になり光りにくくなる)
  • 文字型で切り抜かずに側面だけすりガラス状にする(パネルと水平な面は透明)のは加工作業の難易度が高い

ということから文字型で切り抜いたアクリルパネルと刻印無しのアクリルパネルを重ね合わせればいいのではないかと考えています。
 アクリルであればアクリル用の接着剤やアセトン等で重ね合わせて接着した場合、パネルの境目で光源からの光があまり反射せずに上側の側面にも光が供給されるはずです。

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