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中国製オルガニートの購入(その4) [MusicBox]

 「中国製オルガニートの購入(その2)」の記事で MusicBoxManiacs のwebサイトで提供されている環境を使ってオルガニート(Hand Crank Music Box)用のテープを自作する方法を書きましたが、今回は同webサイトからダウンロードできる DXFファイルを利用してレーザーカッターで簡単にテープを自作する方法について書いてみます。

 私のレーザーカッター は大きなサイズのものはカットできないので上記webサイトからダウンロードしたDXFファイルを分割する必要があります。
 そこでレーザーカッター用にDXFファイルを分割するツールを作ってみました。

 ツールは Windows10 に入れた mingw & msys 環境で perl言語を使って作成しました。処理の概要は次のとおりです。

  1. DXFファイルのパース
     DXFファイルのフォーマットは結構複雑なのでヘッダー情報等はオリジナルのファイルのものをそのまま抜き取って使用している。
     オリジナルファイルから次の情報を抽出する。
    • ヘッダー等の固定情報
    • パンチホールの位置情報

  2. 単位系の変換
     オリジナルのDXFファイルはインチ単位の数値になっていてレーザーカッターやFreeCADで読込むとミリ単位の数値として処理されてしまったので 25.4 倍してmm単位に変換する。

  3. X-Y軸の入れ替え
     私のミニレーザーカッターはX軸よりもY軸の方がカット範囲が広いのでオリジナルはテープが横方向になっているが縦方向に変換する。

  4. DXFファイルの生成
     レーザーカッターでカットできるサイズに分割してDXFファイルを作成する。テープはカットした紙を 2枚重ねして作成するのでDXFファイルも front 用と back 用の2種類のファイルを生成できるようにしている。 -b オプション指定で back 用のDXFファイルが生成される。
     また、セロテープ等で繋ぎ合わせると演奏時に回転ハンドルがつなぎ目で重くなるので糊だけで繋ぎ合わせられるように分割のジョイント部分の位置を front と back でずれるように分割している。

 カットしたものが次の写真です。

レーザーカッターで切り取ったテープ



 文字で説明するより見た方が判り易いので YouTube にテープ作成作業の概要をアップしました。
 久々の YouTube へのアップですが Windows10 にしたら MovieMaker がなくなっていたので焦りました・・

https://youtu.be/GuoKIGkfxXo


★2017/08/15 追記
  MusicBoxManiacs のwebサイトからダウンロードできるミュージックテープ作成用の DXFファイルはまだ試行的なもので問題や利用例があれば連絡してくださいという旨がweb上に書かれています(DXFファイルexport機能のリリース通知は2017/05/23付けになっている)。
 実際、利用例としては CNC で穴あけしているショートビデオが1件あるのみです。今回のレーザーカッターでのテープ作成工程を YouTube にアップしたことを MusicBoxManiacs のスタッフに連絡したところ、Videos のページ に YouTube にアップした作成ビデオを追加してくれました。

★2017/08/15 追記
  MusicBoxManiacs の Website のトップページには Videos ページに登録されたコンテンツの一つが自動的に切り替わり表示されるようで、今見たら私の YouTube 動画が表示されていたので記念に貼っておきます。
 現在 4549 人のユーザーが登録されていますが、日本人は数名しかいないようです・・

MusicBoxManiacs のトップページの一部


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