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デルタ式3Dプリンタ(Kossel Reprap)の購入(その3) [3D_printer]

 前回から引き続き ABSフィラメントでの調整をしています。

 ヒートベッドへのフィラメント固定については色々試しましたが カプトンテープ+ケープで落ち着きました。
 ケープ(3Dエキストラキープ)はたまたま近所で安売りしていたものですが、容器に記載されている説明を読むとキープレベル(1~4)がケープシリーズでは最高の4のものです。商品名にも「3D」とあり、まさに今回の用途向きですw
 ヒートベッドとの接触面積が小さいものでも今のところ出力途中で剥がれることありません。

 今まで使ってきたダヴィンチのヒートベッドはヒーターにガラス板が付けてあり、スティック糊(シワなしPiT)を塗ることで出力直後は出力物が取れない状態で、ヒートベッドが冷めると「ピシッ」と音がして簡単に取れました。また、スティック糊は水分を含ませた布で拭くことで簡単に取れ、再度塗ることでリピート的に出力できました。

 今回のカプトンテープ+ケープでは出力直後でも力を入れれば出力物が取れる状態で固着力はダヴィンチの場合よりも低いですがヒートベッドが冷めなくても取り外せるというのは利点ともいえます。
 但し、ケープは濡れた布ではきれいに取れない(ゴシゴシ擦ると垢のように塊になって取れてくるけどきれいには取れない)のである程度出力を繰り返したら、カプトンテープごと張り替える必要がありそうです。
 またケープの場合、最下層が艶消しのようになり、ラフト無しでもいい感じで出力できます(ダヴィンチでは艶々になるのでケースの上面部等に好んで使いましたがケープのつや消し状態の方がいい)。


 ヒートベッドへのフィラメント固定については一応解決できたのである程度のサイズのあるものを出力したところ、ダヴィンチでは発生しなかったひび割れ問題が発生しました。
 積層間の固着が弱いのが原因の1つと考え、フィラメントの温度を上げたましたが、若干の改善はしたもののひび割れが発生する状態でした。

ひび割れ(215℃) ひび割れ(230℃)


 ABS樹脂は熱膨張率が大きいので出力時の環境温度を上げることが有効との情報があったので、まずはプリンタをビニール袋で囲って出力時の環境温度を上げてみました。因みに暖房していないところで動かしているので今までの環境温度は15℃くらいでした。
 プリンタ全体をビニール袋で囲ったところプレームに取付けたスイッチング電源が結構熱くなったので電源は囲わないようにしました。この状態で出力してみたところ、ひび割れ無しで出力できました ^^/
 温度計もいれて環境温度を確認しながら出力しましたが、環境温度は30℃程度でした。冬でなければこんなことをしなくても大丈夫かもしれません。また出力物の高さが低い(2~3cm以下)のであればヒートベッドで温められるので環境温度対策は不要です。
 ビニール袋をかぶせただけではプリンタの可動部に巻き込まれる危険があるので下図のようなビニール固定パーツを作成しました。
 この簡易的な環境温度対策をビニールハウス方式と呼ぶことにしますw

対処後(環境温度:30℃) ビニール固定用パーツ


 ダヴィンチでも使用し、調子が良かったフィラメントホルダを今回購入したデルタ式3Dプリンタ用に作りました(プリンタと配色を合わせた^^)

フィラメントホルダ


 今回自作したビニールハウス方式でのビニール固定用パーツの STL ファイルはここからダウンロードできます(商用目的以外であれば自由に使用できます)

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