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CNCルーターでのエンドミルの回転ブレ対策 [CNC]

 「両面プリント基板の制作実験(その4)」にも書いているように表面実装部品を使った両面基板の製作実験中なのですが、一つの手段としてCNCミニルータを使った方法も並行して検討しています。

 前回の記事で書いたようにデジタルゲージを購入したのでエンドミルの回転ブレを確認してみました。プリント基板の微細なパターンを切削するためには言うまでもなく重要なポイントです。

 はじめにもともとキットについていたカップリングでのブレ状態を確認してみました。0.4mm のドリルを付けた状態でスピンドルを手でゆっくり回しながらよく見ると目視でも若干ブレていることが判ります。
 MDF合板を両面テープで重ね合わせ、その上にデジタルゲージを両面テープで貼った状態で測定しました(ゲージには力が加わらないので固定強度はあまり必要ない)

デジタルゲージでブレ測定 モーターシャフトのブレ測定


 最初にドリルの本体部分(歯が切られていない部分)で先端に近い箇所を測定してみたところ、0.21mm のブレがありました。
 これではエンドミル直径 0.2mm 設定でのNCデータでうまくパターンが作成できません(実際に使用するVカッターの先端は 0.1mm ですが銅層よりも若干深く削ろうとした場合、実質 0.2mm 程度になるものと思われる)
 また、1mm程度のエンドミルで基板切り出しする際の騒音の原因にもなります。

 どこでブレが発生しているのか確認するためにカップリングの中心部分とモーターのシャフト部分(上の右側の写真)でのブレも確認した結果が下の表です。

測定部位 ブレ[mm]
エンドミル 0.21
カップリング 0.06
モーターシャフト 0.00


 モーターのシャフトにエンドミルを付けるためのカップリングはネジで固定する方式で、じっくり見てみるとエンドミルをカップリングの穴に入れた状態では僅かに遊びがありこれがブレの主要な原因のようです。
 カップリングのバラツキや販売元による違いがあるかもしれないのでebayで2個、別々の販売者に注文しました。

 どの業者のものも見た目は同じ外観で構造的にも遊びがないと入れづらくなるので別業者のカップリングでのブレの改善は期待薄です・・

 以前、エンドミル取付けの簡略化と違う太さのエンドミルも使えるようにするため買っておいたテーパーマウントのチャックを使って評価してみました。
 これは500円程度でしたが長すぎてZ軸の動作範囲が小さくなるためお蔵入りにしていたものです。

TaperMountedChuck


 チャックを付けた場合、上で書いたようにZ軸の動作範囲が狭くなるので、モーターの固定位置をなるべく上の方にしたところ、プリント基板の切削には問題ないくらいの動作範囲を確保できました。

 下の写真は回転ブレを測定している様子です。回転ブレ測定の結果は・・・・
 エンドミルの部分で 0.04mm に改善できました(^^)/

チャックに交換しゲージで測定 エンドミル部分のブレ測定



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