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HT7733Aの入出力特性 [PIC]

 電池1個で動作する簡単なロギング装置を作成しようと思い、ステップアップDC/DCコンバータ(HT7733A)にPIC24FJ64GAを接続してみたところ、入力電圧が 2.2V を切る辺りから HT7733A の出力電圧がどんどん低下してきて電池1本で動かすことが不可能な感じでした。
 HT7733A のデータシートには次のように書かれています。
  • Low start-up voltage: 0.7V (Typ.)
  • Output current up to 200mA

 試しに HT7733A(出力:3.3V)のデータシートに記載されている下図の回路の先に PIC24FJ64GA を接続して入力電圧/出力電圧/入力電流の特性を確認してみました。インダクタは 68μH のものを使っています。

測定回路


 測定順番としては入力電圧を 2.5V から始め、入力電圧を段々下げて測定しています。入出力電圧はデジタルオシロの表示数値、電流は電源からの入力部の間にテスタを繋いで測定(HT7733Aの入力電流を測定)しています。
 HT7733A のデータシートによると入力電圧、出力電圧、出力電流の関係は下記グラフのようになります。

HT7733Aのスペック特性


 電池1個で動かすものを作りたいので 0.9V 程度までは出力が 3V 以上であることを期待していましたが、下のグラフのように入力電圧が 1.7V を下回ったあたりで急に出力電圧が下がりました。安定化電源で給電して測定していますが、1.7V → 1.2V の途中の値は出力を微調整できませんでした。
 PIC24FJ のスペックとしては 32MHz動作時の電源電圧は 2.35V 以上必要なのでこの状態では電池1個での動作はできません・・・

 出力電圧が下がるに従い、入力電流が増加しているのは 入力電圧の低下により HT7733A の変換効率が下がっているためと推測されます(PIC自体の消費電流は電圧が下がれば若干減少するはず)

特性(PIC24FJ64GA:32MHz)


 HT7733A のデータシートに 200mA まで出力できるとは書いていますがこれは入力電圧が高い場合であり、入力電圧が低い場合は出力電流との兼ね合いで供給できる電圧が変化します。
 負荷側の消費電流を下げた場合、状況が変わるものか確認するため、 PIC24FJ64GA のクロックを 1/4(8MHz)にした状態で同様な特性を確認した結果が下のグラフです。
 また、PIC24FJ は 8MHz 動作時にスペック上は電源電圧が 2V まで動作します。これであれば周辺回路の消費電流次第ですが、電池1個でも動かせそうです。

特性(PIC24FJ64GA:8MHz)


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